東工大と産総研、量子センサーの小型・集積化に道
東京工業大学と産業技術総合研究所の研究グループは、ごくわずかな磁気の変化を捉えられるダイヤモンド製の量子センサーの小型化、集積化を実現する技術を開発した。将来、量子センサーによって脳の状態や活動を調べるのに役立つ成果という。
開発した技術では、量子センサーがわずかな磁気の変化を計測した値を電気信号で読み取る。ダイヤを材料にした半導体素子を製造する技術を応用した。磁気によって素子にレーザーを当てたときの流れる電流が変化する仕組みを実現し、量子センサーとして機能することを確認した。
ダイヤ製の量子センサーは、脳や神経の活動をわずかな磁気の変化から調べる小型センサーとして応用が期待されている。開発した技術を用いれば、より高感度に脳の状態などを探れると期待している。脳の仕組みの解明や病気の予防などに役立つ可能性がある。