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過労死ライン未満で労災、新基準で認定 三菱ふそう社員

三菱ふそうトラック・バス(川崎市)の京都支店に勤務し、2015年に急性心不全で死亡した男性社員(当時38)について、京都下労働基準監督署が「過労死ライン」に満たない残業時間でも労災認定したことが25日、分かった。遺族の代理人が明らかにした。

16年に申請を退けていたが、労働時間以外の負荷も総合的に評価するとした21年の新基準に基づき判断を一転させた。代理人弁護士によると、労基署が新基準に基づき認定を見直すのは珍しいという。

男性は整備業務を担当していた15年7月、体調不良を訴えた後に死亡した。父親ら遺族が同年12月に労災申請したが、直前2カ月の残業時間が月平均74時間で、月平均80時間を目安とする過労死ラインに満たないとして退けられた。19年12月、不認定の取り消しを求めて京都地裁に提訴した。

厚生労働省は21年9月、過労死を含む脳や心臓疾患の労災認定基準を改定。残業時間が過労死ラインに達しなくても、深夜勤務や過酷な作業環境などを負荷要因として評価することを明確化した。

これを受け、遺族側は裁判で新基準を考慮するように主張。労基署は改めて検討し直し、残業時間に加えて空調設備がない中での高温スチーム洗浄作業が過酷な作業環境に当たるとして今年6月、労災を認めた。その後、裁判は終了した。

遺族代理人の立野嘉英弁護士は「新基準で労災が認められたのは大きな前進だが、裁判で主張するまで労基署は判断を変えようとしなかった。国は見直した基準を積極的に使うべきだ」と話した。

三菱ふそうは「故人のご冥福をお祈りし、ご遺族に心より深くおわび申し上げる。事案を重く受け止め、労務管理を徹底していく」とのコメントを出した。〔共同〕

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