/

山本作兵衛の紙芝居絵本に 炭鉱画、記憶遺産登録10年

福岡県筑豊地方出身の絵師、山本作兵衛(1892~1984年)の「炭坑記録画」が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に日本で初めて登録が決定してから25日で10年。作兵衛が描き残した炭鉱員の暮らしぶりを知ってもらおうと、福岡市の出版社「石風社」がこのほど、作兵衛が画を手掛けた紙芝居「筑豊一代」を絵本として出版した。

山本作兵衛が画を手掛けた紙芝居「筑豊一代」から制作された絵本=共同

作兵衛は14歳で炭鉱員として働き始め、60歳すぎから「子や孫にヤマ(炭鉱)の生活や人情を残したい」と、千点を超える絵を描いた。

紙芝居は王塚跣氏の同名小説が原作。炭鉱の過酷な環境で働き、事故で家族を失った主人公・伝吉の生涯を描いている。1970年代、炭鉱員の尊厳回復を目指し「炭鉱犠牲者 復権の塔」の建立運動をしていた牧師の依頼で、作兵衛が絵を制作。紙芝居上演で資金が集まり、塔は82年に完成した。

石風社の福元満治さん(73)は、紙芝居の原画を見たイラストレーターの黒田征太郎さんの提案を受け、2020年夏から絵本制作に取りかかった。紙芝居20枚のうち15枚を約30ページの絵本に仕立て、時代背景や炭鉱の仕事の説明を加えた。

「近代化の陰に、過酷な炭鉱労働の世界があったことを知ってもらえれば」と福元さん。炭鉱事故で失われた多くの命への鎮魂も込めたという。

問い合わせは石風社092・714・4838。1650円。〔共同〕

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン