兵庫県知事、JR西日本路線は「維持が前提」 検討協議会

兵庫県は24日、「JRローカル線維持・利用促進検討協議会」を開いた。JR西日本が4月に収支を公表した利用者が極めて少ない県内の路線の利用促進策を官民で議論する。JR西や地元自治体の首長らが参加し、2023年1月までに県としての取り組みをまとめ23年度予算案に反映する。
兵庫県の斎藤元彦知事は冒頭で「鉄道は不可欠なインフラ。今回の協議会では路線維持が前提。いかに路線を活性化させるかを議論したい」と述べた。一方、JR西の国弘正治神戸支社長は「経営努力の限界に到達している。鉄道にこだわらず多様な交通サービスを総動員して考える必要がある」と強調した。
協議会では山陰線(城崎温泉―浜坂、浜坂―鳥取)、加古川線(西脇市―谷川)、姫新線(播磨新宮―上月、上月―津山)、播但線(和田山―寺前)の4路線6区間の利用促進策を検討する。各路線ごとにワーキングチームをつくり、日常利用の促進や観光需要の掘り起こし策を協議する。