日本電気硝子、5G対応のガラスアンテナを開発

日本電気硝子は23日、高速通信規格「5G」に対応するガラス素材のアンテナを開発したと発表した。ビルの窓や車のフロントガラスなどへの設置を想定する。減衰しやすい高周波数帯域の電波を効率よく送受信できるのが特徴。5Gで課題となっている通信エリア拡大に向けた需要を取り込む狙いで、商品化を急ぐ。
開発したアンテナは、値が低いほど電波の減衰が抑制されることを示す「比誘電率」が世界最小のガラス基板を使う。透明のため建物からの景観や車のデザインを損なわずに設置できる。
ガラス製の電波の中継装置も開発した。壁に設置して屋内と屋外の電波のやりとりを可能にしたり、電波の方向を変えたりすることができる。主流の樹脂製などに比べ、紫外線による劣化が少ないなどの利点がある。