JR西日本が株主総会、社長「安全安心を基盤に構造改革」

JR西日本は23日、大阪市内で定時株主総会を開いた。長谷川一明社長は新型コロナウイルス禍の2021年3月期に過去最悪となる2332億円の最終赤字となったことを受け、「赤字決算でご心配をおかけしている。安全安心を基盤として収益・コスト双方で構造改革に取り組む」と話した。
真鍋精志会長と来島達夫副会長を再任しないなど取締役を2人減らし13人とする議案を可決した。会長と副会長は空席とし、意思決定のスピードを速める。
株主からの資金使途に関する質問に対し、倉坂昇治取締役は「最優先は安全に関する取り組み。次いで債務償還や株主還元、成長投資などのバランスを取りながら業績回復に努める」と答えた。
同日、20年4月から続けている役員報酬の返上を当面継続すると発表した。副社長の返上割合を月額報酬の3割から4割に7月から高めるなどする。社長は5割カットを続ける。

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