GSユアサ、大阪公立大と全固体電池研究

ジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)は21日、次世代の「全固体電池」の開発に向けて大阪公立大学と共同研究を始めたと発表した。電解質の結晶構造の変化を解析する技術などで協力を仰ぎ、長寿命電池の開発につなげる。2024年度までに試作品を完成させ20年代後半に実用化する目標だ。
現在主流のリチウムイオン電池は液体の電解質を使うのに対し、全固体電池は固体にすることでエネルギー密度や安全性の向上を目指す。GSユアサは硫化物系の素材を電解質として使うが、結晶が時間の経過とともにどう変化するかを分析するのが課題だった。解析技術を持つ大阪公立大と組み、中長期のシミュレーションなどに取り組む。
全固体電池は電気自動車(EV)などへの活用が期待されている。GSユアサの全固体電池開発は4月に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」に採択された。
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