和歌山のIR区域整備計画が頓挫 県議会が否決
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和歌山県が和歌山市内の人工島「和歌山マリーナシティ」への誘致を進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)について、同県議会は20日の本会議で、区域整備計画案の国への申請を反対多数で否決した。立地自治体の和歌山市はIR誘致に同意しており、県は本会議で可決されれば28日までに国に計画案を提出する予定だったが、否決により今回のIR計画は頓挫した。
採決は賛成18、反対22で、19日の県議会IR対策特別委員会(賛成5、反対10)に続き否決された。同県の仁坂吉伸知事は本会議後、記者団に「全力をあげて取り組んできたが否決された」と述べた。仁坂氏は「国の2次募集があるかも知れないからその時はチャレンジすればいい」とも語った。
県議会は2019年に「IR誘致を積極的に推進する」決議を賛成多数で可決したが、運営事業者に決まったカナダのクレアベスト・グループの資金調達計画開示が遅れ、IR特別委でも不信感が高まっていた。