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関西の百貨店で中元商戦が火蓋 「圧倒的な盛り上がり」

関西の百貨店で中元商戦が本格的に始まった。生産者支援を打ち出した野菜詰め合わせや売り上げの一部を寄付する焼き菓子セットなど、各社「サステナビリティー(持続可能性)」をアピールした商品を用意。新型コロナウイルス禍などで贈答市場の縮小が続くなか、環境への関心が高い若年層の個人向けギフトや「自分買い」の需要取り込みを狙う。

1日に特設会場を開いた阪急うめだ本店(大阪市)。開店直後から年配客や主婦などでにぎわい、ギフト配送の手続き待ち時間が1時間を超えるなど盛況だ。阪急阪神百貨店フード商品統括部の大沢健氏は「昨年と比べ圧倒的な盛り上がりだ。コロナ禍の行動制限も緩和し、お客様の待ちに待った感じが伝わってくる」と笑顔を見せる。

特設会場では、農家などの生産者支援をテーマにした地下2階の常設売り場の商品を集めたコーナーを用意。ギフトカタログも新たに別冊として作成し、高知県産の「れいほく夏野菜食べ尽くしセット」など掲載商品数を2021年の12点から29点へ増やした。「環境意識が高い若年層の顧客層をギフトでも取り込む」(大沢氏)。21年比で2割の売り上げ増を狙う。兵庫県から来た40代の女性は「生産者を応援でき、珍しい商品でかぶりも避けられてうれしい」と話した。

4月に全面開業した阪神梅田本店(大阪市)では、改装した食品売り場の話題性を生かした商品展開が特徴だ。地下1階の洋菓子売り場の新ブランド商品を用意。1階のイベントスペース「食祭テラス」で5月に開いた発酵食品イベントに出店したしょうゆなど、催事と連動した商品もギフト化した。売り場に100人規模で配置する、得意分野の商品の魅力を伝える店員「ナビゲーター」のおすすめ商品も前面に打ち出す。

梅田の両店に先駆けて5月18日に特設売り場を開いたあべのハルカス近鉄本店(同)では初企画としてSDGs(持続可能な開発目標)をテーマにした商品を販売する。梱包する焼き菓子の数を1つ減らし、その分の費用を東北の復興支援団体に寄付する商品などで差異化を図る。

コロナ禍の巣ごもり消費が続くとし、「おうち縁日」と題したサイダーや焼き鳥など自宅で楽しめる商品も充実させた。商品政策推進部の三木崇寛課長は「身近な人への贈り物や自分へのお取り寄せのようなニーズをつかみコロナ前の売り上げを超えたい」と話す。

コロナ禍の休業や時短営業の影響で、過去2年間は電子商取引(EC)による売り上げが好調だ。阪急うめだ本店では全体の売上高にECが占める割合は19年が37%だったのに対し、21年は55%まで伸長。22年の売上高は対前年7%増を見込む。あべのハルカス近鉄本店でも割合は19年に7%だったのに対し21年は15%に伸びた。6月中に注文した一部商品の送料を割り引くなどし、22年の売上高は対前年5%増を目指す。

(大竹初奈)

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