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スマホなど取引装う「先払い買い取り」 高金利で被害に

スマートフォンなどの買い取りを装って現金を前払いし、後になって高額な「違約金」を請求する「先払い買い取り」と呼ばれる手口の被害が拡大している。新手のヤミ金融とみられ、インターネット上の手続きで現金を借りられる手軽さから利用者が増加。年利換算で2千%相当の支払いを求められた人もいる。警察庁などは「多重債務に陥る可能性がある」と注意を呼びかける。

「写真を撮って送るだけ」「スマホで簡単即日高価買取」。業者のウェブサイトにはこんな誘い文句が並ぶ。申し込みフォームで勤務先や手取りの月収、他に利用する業者の入力を求められるが、自らが貸金業だと示す言葉はない。

業者はスマホやゲーム機の高値買い取りをうたい、利用者は査定名目で商品の画像を送信。すぐに現金が振り込まれ、事実上の貸し付けとなる。後日商品が届かないなどと高額な違約金を請求する連絡が来て、利用者が応じる形で返済する――というのが先払い買い取りの流れだ。「即日現金」などと検索すると「現金が先に振り込まれる画期的なサービス」として業者を紹介するまとめサイトが出てくる。

掲示板サイトで存在を知ったという大阪府の男性会社員は、2021年9月ごろ利用を始めた。短時間で簡単に借りられることもあり利用が増えた。

返済のため別の業者から借り入れる状況に陥り、年明けには7業者への計20万円以上の返済を抱えた。「あっという間に自転車操業になった。ほんの1万円ぐらい友人に頼み込めば良かった」と後悔している。

相次ぐ被害を受け、全国の司法書士らが21年「買い取り金融対策全国会議」を結成。山下正悟事務局長は「商品売買を建前とした超高金利のヤミ金だ」として業者は貸金業法違反や出資法違反の疑いがあると指摘する。

被害者は20~40代の会社員が多く、年利換算で1千~2千%の利息相当額を請求された人も。名刺の写真や自撮り画像を手続き時に求められ、支払いが滞るとSNS(交流サイト)に画像をさらされたケースもあった。山下事務局長は「決まった日に給料が入る正社員は取りはぐれの可能性が低く、業者のターゲットにされている」とみる。

金融庁と警察庁、消費者庁が22年3月に注意喚起を始め、同全国会議も被害事例の収集を進める。業者に違法な利息分の返還を求める訴訟を近く一斉に起こす方針だ。〔共同〕

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