/

キッチンカー、開業資金いくら? 自治体が改修費支援も

おカネ知って納得

昼食を求めてさまよっていると、江坂駅前(大阪府吹田市)でカレーやギョーザ、エスニック料理のキッチンカーが並んでいるのを見かけた。値段も安く、つい吸い寄せられた。手軽に見えるキッチンカーだが、始めるにはいくらかかるのだろうか。

街の空きスペースとキッチンカーをつなぐメロウ(東京・千代田)で関西を担当するプロデューサーの川崎亮也さんは「内容により幅はあるが、250万~350万円はかかることが多い」と話す。東海や関西地区でキッチンカーの派遣や開業支援を手掛けるメルカート(岐阜県各務原市)社長の森智彦さんも「ちゃんとやろうとすると300万円以上はする」と言う。

初期投資としてはまず、ベースとなる車の購入がある。関東に比べて売り上げが見込みにくいため、関西では少しでも費用を抑えようと中古車を選ぶ場合が多いという。購入した車に厨房を加え、配線や照明、タンク、調理器具などを調えて完成する。

営業許可も忘れてはならない。キッチンカーの営業には地域ごとに保健所への申請が必要だ。例えば大阪市では区によって管轄する保健所が分かれているため、営業場所に対応する保健所にそれぞれ申請する。

新型コロナウイルスの感染拡大で苦境にあえぐ飲食店が増え、持ち帰り需要も高まったことが、キッチンカーを始めるきっかけになっている。メロウの川崎さんは「直近の1年間で前年比約10倍の700件近く、開店の問い合わせがあった」と話す。個人で始める印象が強いが「飲食店経営者が新しい販路として相談に来るケースが増えた」。

自治体が開業を支援する動きもある。神戸市では起業を通じた若者の定着と街のにぎわい創出を目指し、キッチンカーの改修費や営業許可申請手数料に対して最大で100万円を補助する。出店場所の紹介や経営ノウハウのレクチャーなどもする。大阪府東大阪市でも50万円まで補助する。

事業者が増えるなかで人気店になるのは簡単ではない。メルカートの森さんは「最初の目標は月100万円の売り上げ。続けていけるラインだ」と話す。初期投資を2~3年で返済できる見通しが立つという。

メロウの川崎さんも「2年ほどで投資を回収できるような事業計画を策定して初めて、キッチンカーの製作に進める」と話す。店舗を出すより手軽とはいえ、現実的な計画と覚悟が必要だ。

(張耀宇)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン