パナソニック、北欧換気大手の空調事業買収 145億円

パナソニックは17日、スウェーデンの室内換気設備大手、システムエアの業務用空調事業を買収すると発表した。買収額は1億ユーロ(約145億円)で、2023年3月の買収完了を見込む。システムエアの空調事業は、冷媒の使用が少なくてすむ水循環型空調に強みを持つ。環境基準が厳しい欧州では冷媒の規制が強まっており、水循環型空調の需要は今後も高まると判断した。
システムエア傘下で業務用空調を手掛ける子会社3社を買収する。3社の売り上げ規模は年間100億円程度とみられる。一般的な空調は熱を運ぶ冷媒に代替フロンなどを使うが、システムエアの業務用空調は主に水を使うため環境負荷が少ないとされる。システムエアとは19年に業務提携しており、これまでもシステムエアの業務用空調をパナソニックブランドで販売するなど協業していた。
パナソニック傘下で空調事業を手掛ける空質空調社の道浦正治社長は「システムエアの業務用空調技術とパナソニックの省エネ技術などを掛け合わせ、高付加価値なソリューションを提供していく」とコメントを発表した。