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「風化させない」若者ら、受け継ぐ記憶 阪神大震災27年

阪神大震災の発生から27年となった17日、被災した各地で追悼行事が行われた。遺族や被災者らは犠牲者の鎮魂を願い、静かに手を合わせた。歳月の流れとともに、震災を直接知る人が減っていく。「風化させない」「忘れない」。新型コロナウイルスを乗り越え、震災を知らない若い世代は「あの日」の経験や記憶を語り継いでいく決意を誓った。

追悼の竹灯籠に照らされた神戸市中央区の東遊園地。発生時刻の午前5時46分には多くの遺族らが手を合わせ、黙とうをささげた。早朝から午後9時までの「1・17のつどい」の参加者は約4万5千人だった。

灯籠は「1・17」のほか、公募で選ばれた「忘」の形に並べられた。主催者側によると「忘れてはいけない」との思いや、「忘れてしまう」「忘れてしまいたい」などの声が反映されているという。

この日、園内には次の世代へ震災を語り継ごうとする若い世代の姿もあった。震災後に生まれた世代でつくる団体「1・17希望の架け橋」のメンバーが、被災した市民ら11人にインタビューし、体験談を映像に収めた。

同団体は2020年10月に発足。若者らに向けて、被災の体験談をインスタグラムなどSNS(交流サイト)を通じて写真や映像で発信している。

インタビューした人からは「私たちが体験したことを広く次の世代に伝えてほしい」とエールを送られたといい、代表の藤原祐弥さん(19)は「若い人も多く追悼に来ていて励まされた。来年に向けて、また活動を充実させたい」と決意を込めた。

震災から四半世紀以上がたち、伝承の担い手は高齢化に直面する。震災の経験を伝える学習施設「人と防災未来センター」(神戸市)に在籍するボランティアの語り部は7割が70歳以上だ。教訓を引き継ぐことが防災・減災への備えに向けて求められる。

「つないでいけ この思い託すように」。震災で甚大な被害を受けた神戸市長田区の大正筋商店街では17日夕、若いシンガー・ソングライターらが歌を披露した。子供らに無料のカレーも配布。同商店街が今回初めて企画した震災復興イベントだ。

中心になって企画したのは、30~40代の理事ら。これまでは震災当時の写真の展示を実施してきたが、若い世代も関心が持てる内容を考えた。広田恭佑理事(34)は「まずは『1・17』を身近に感じてもらい、風化を防ぎたい」と話す。

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