NTT西日本、5Gで港湾業務を効率化 大阪・夢洲で実証

NTT西日本は17日、地域限定の高速通信規格「ローカル5G」を使い、大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)にある港湾施設の業務を効率化する実証実験を始めると発表した。遠隔からコンテナの外観を検査したりクレーンを操作したりできるか確かめる。2025年国際博覧会(大阪・関西万博)に向け、会場となる夢洲の渋滞を緩和する。
施設を運営する夢洲コンテナターミナル(大阪市)などと組んで、18日から約2カ月間実験する。敷地に通信基地局やカメラを設置し、リアルタイムで大容量の映像をやりとりできるようにした。コンテナの背後など電波がとどきにくい場所がないか調べる。サービスは23年度の実用化を目指し、他の港湾施設にも提案する。
施設の出入り口に立つ作業員はカメラ付きのスマートグラスをかけ、管理棟にいる熟練者がカメラ映像をもとに車両が載せたコンテナに損傷がないか判断する。従来は作業員が熟練者を呼び出して判断を仰ぐことがあり、検査に時間がかかっていた。将来は人工知能(AI)が自動で検査できるようにする。
映像からトレーラーのナンバーを自動で識別する実験も実施する。待機時間を測り渋滞を予測できるか検証する。訪れるトレーラーの順番に応じてクレーンが船から降ろすコンテナの配置を調整し、効率よく車両に積み込めるようにするシステムも検討する。
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