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水島新司さんが死去 漫画家「ドカベン」「あぶさん」

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「ドカベン」「あぶさん」「野球狂の詩」などの野球漫画で知られる漫画家の水島新司(みずしま・しんじ)さんが1月10日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。82歳だった。告別式は近親者で行った。喪主は妻、修子さん。

新潟市出身で、18歳で漫画家デビュー。子どもの頃から野球好きで1970年、剛速球投手の藤村甲子園を主人公にした「男どアホウ甲子園」で人気を得た。

「ドカベン」は不言実行の捕手、山田太郎を軸に、悪球打ちの「岩鬼」ら「明訓高校」の個性的な球児らが人気を集めた。他に女性投手の水原勇気が活躍する「野球狂の詩」、大酒飲みの強打者、景浦安武がパ・リーグでプレーする「あぶさん」などヒット作を連発した。

甲子園で活躍した香川伸行さんが山田太郎と似ているなどとして愛称「ドカベン」で親しまれ、水原勇気に憧れて野球を始める少女が増えるなど影響を与えた。実在の選手を漫画に多く登場させ、ファンを楽しませた。

漫画誌「ビッグコミックオリジナル」に連載された「あぶさん」は、主人公がプロ野球南海ホークスや福岡ソフトバンクホークスに所属するという設定で、40年以上も続いた長寿漫画になった。

プロ野球の始球式に登場したり、独立リーグのアドバイザーに就いたりと野球振興に力を注いだ。新潟県中越地震の復興支援にも尽力した。2005年紫綬褒章、14年旭日小綬章。〔共同〕

各界から哀悼の声相次ぐ「ホークスの恩人」

野球漫画の第一人者として読者を長年魅了し続けた漫画家、水島新司さん(82)の訃報を受け、各界から哀悼の声が相次いだ。

プロ野球ソフトバンクの王貞治球団会長は17日、「水島さんは(前身の)南海、ダイエーとホークスが弱い時に支えていただいたホークスの恩人です」と球団を通じてコメント。主人公が南海からソフトバンクまで在籍した人気漫画「あぶさん」には実在の選手も多く描かれており、「私がホークスに来た時も熱心に応援していただいた。ホークスとは縁の深い人だったので大変残念」と悼んだ。

長年親交があり、草野球仲間でもあった漫画家のちばてつやさんは、自身のホームページで「プロ野球選手を唸らせるほど専門的な目線で野球の『可能性』と『面白さ』を探り続けてきた」などとつづった。そのうえで「近々楽しみにしていたキャッチボールの相手が居なくなってショック」と吐露した。

水島さんと共作経験がある漫画家、里中満智子さんは「『ドカベン』はチームプレーとは何かをリアルに描き、突出した能力のヒーローでなくても、誰もが主人公になれると教えてくれた」。大人向けと少年向けの漫画を並行して連載し続けた点にも感性の高さを感じたといい、「引退宣言後も『再び描いてくれるのでは』と願う声が多かった」と惜しんだ。〔共同〕

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