グンゼ、新疆綿の使用取りやめ 人権問題を考慮

肌着メーカーのグンゼは16日、中国の新疆ウイグル自治区で生産された新疆綿の使用を取りやめると明らかにした。一部の靴下で使用していたが、別の産地の素材に順次切り替える。少数民族ウイグル族らの人権侵害を巡り、国際社会で批判が高まっていることを考慮した。
対象は靴下「ハクケアシリーズ」の一部商品だ。年間約4万足を販売している。在庫は販売を続ける。同社は「使用する新疆綿の生産で強制労働など人権に反する行為は認められなかったが国際世論に配慮し使用中止を決めた」と説明する。
人権問題に対する国際的な批判の高まりを受け、他の商品についても新疆綿の使用を調べている。「現段階では新疆綿の使用などは確認していない」(同社)という。
日本企業で新疆綿の使用を中止する動きが広がる。ワールドの鈴木信輝社長は「(人権侵害が確認される)リスクがある以上、販売は控えるべきだ」とし、同社商品への使用を中止する方針だ。ミズノやコックスも使用中止を決めている。