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花火大会、相次ぐ中止で市場10分の1に

おカネ知って納得

新型コロナウイルスの影響で夏の風物詩の花火大会の中止が相次いでいる。昨年から大阪で勤務する記者は、「なにわ淀川花火大会」や「泉州夢花火」を楽しみにしていたが、2年連続で開催は見送りに。見られないのは残念だが、花火産業の動向も気になった。

大規模な花火大会のほとんどは、自治体や関連経済団体などで構成する実行委員会が主催する。企業などから協賛を募ったり、有料観覧席を販売して資金を得る。補助金や個人からの寄付も重要な資金源だ。税金が原資となるケースも多いだけに、先を見越した判断が不可欠。兵庫県川西市と大阪府池田市が合同で開催し例年13万人を動員する「猪名川花火大会」は、2020年10月に早々と開催見送りを決めた。

一方、8月28日から開催を予定していた「泉州夢花火」は、大阪府に4度目の緊急事態宣言が発令され、いったん9月以降に延期。さらに宣言の延長で24日になって中止を決定した。

2日間で2万発を打ち上げ、約10万人を動員するという泉州夢花火。運営するトライハードジャパン(大阪市)によると、収入額は有料観覧席や協賛金などで約9600万円。支出額は人件費や花火制作費、会場整備費などで約9900万円を見込んでいた。同社の大付楽洋代表は「地域活性化のため赤字覚悟で開催を試みたが、中止せざるを得なくなり残念」と語る。

日本政策投資銀行によると、16年時点での花火産業の市場規模は全国で約200億円。日本煙火協会専務理事の河野晴行氏は「全国で8~9割の花火大会が中止となっている。コロナ禍での市場規模は20億円程度だろう」と分析する。

年間200弱の花火イベントに携わる花火製造業者の葛城煙火(大阪市)の20年度の売り上げは前年から半減した。「去年は秋冬の需要が一定程度あったが、宣言が長引けば今年はさらに落ちるだろう」。古賀章広社長の表情は曇る。

そんな中、新しい形に挑戦する花火大会もある。18年に5万人を動員した「りんくう花火」の実行委が中心となり、28日にオンライン花火大会を実施、動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信し記者を含め約4500人が視聴した。担当する元浦信湖さんは「子供たちの夏の思い出になると思う」と強調、「来年は歓声も聞きたいなあ」と。私も同感だ。(古田翔悟)

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