/

神戸舞台に遠隔ロボ手術実用化へ 医療産業拡大に期待

国産手術ロボットを遠隔操作して臓器モデルで模擬手術をした(神戸大提供)

神戸大学などが取り組む手術支援ロボットと高速通信規格「5G」を使った遠隔手術が実用化に向けて一歩踏み出した。外科医療の質向上につながる技術の研究開発は神戸市の人工島ポートアイランドにある「神戸医療産業都市」で進む。地域産業の裾野拡大への貢献が期待されている。

実験は3月に行われた。神戸大の国際がん医療・研究センター内に設けた拠点で医師が近くの別の拠点にある手術支援ロボットを5Gネットワークを介して遠隔操作し、人間の下腹部の臓器モデルへの模擬手術に成功した。

離れた場所にある手術支援ロボットを遠隔操作する模擬手術に成功した(神戸大提供)

ロボットは川崎重工業シスメックスの折半出資会社、メディカロイド(神戸市)が開発し、昨年12月に発売した「ヒノトリ」だ。医療産業都市から生まれた最初の工業製品とされ、遠隔手術のような高度利用が実現すれば地域経済へのインパクトは大きい。記者会見した久元喜造神戸市長は「画期的な実証実験がスタートし、神戸医療産業都市構想は新たな進化を遂げる」と期待した。

ロボットによる遠隔手術が実用化されれば、熟練の医師が遠隔地の外科手術を支援するなど外科医療の質の向上が期待できる。神戸大の藤沢正人学長は「外科医の育成や医療技術の均てん化につながる」と強調した。

今後は同様の模擬手術を繰り返して機能を改善し、動物実験などを経て「できるだけ早い時期に臨床応用できる形にしたい」と話した。同実験は神戸市内の産官学が連携して医療機器を研究開発する「神戸未来医療構想」の一環として取り組んでおり、主な舞台は神戸になる。

震災復興事業として神戸市は1998年から医療産業都市を整備し、今年3月末時点で370の企業や団体が集積する。ただ基礎研究や臨床機能は高まったが、産業としての厚みや経済波及効果の面では物足りないとの指摘がある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン