グローリー、今期純利益26%減 「新紙幣」で買い控え
貨幣処理機大手のグローリーは13日、2022年3月期の連結純利益が前期比26%減の45億円になる見通しだと発表した。24年に予定されている新紙幣の発行を前に金融機関向けの出納業務機器などで一部買い控えの動きがあることなどが影響する。売上高は3%増の2250億円を見込む。
今年秋に新500円硬貨が発行されるのを前に、21年3月期は硬貨を識別するための機器改修で50億円の増収効果があったが、22年3月期は改修需要がほぼなくなる。海外市場で小売店向けのレジ釣り銭機などの市場開拓のため人員増強など先行投資を計画していることも減益の要因となる。記者会見で三和元純社長は「決して我々のビジネスが落ちているとは思っていない」と話した。
同日発表した21年3月期の連結決算は、純利益が前の期比33%減の60億円、売上高が3%減の2174億円だった。新500円硬貨に対応した改修需要があったものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で店舗などでのレジ釣り銭機や券売機の販売が伸び悩んだ。
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