グローリー、無人決済システムTTGと資本業務提携
貨幣処理機大手のグローリーは13日、無人決済システムのTOUCH TO GO(タッチトゥゴー、TTG、東京・港)と資本業務提携したと発表した。グローリーはレジの釣り銭機のほか顔認証による決済サービスなどを手掛けており、同社の製品やサービスをTTGの無人決済システムと連携させることで、より安全安心な無人決済の実現や新たなマーケティングサービスの創出などにつなげる。

TTGはJR東日本子会社とシステムコンサルティングのサインポストが共同出資で設立し、ファミリーマートなどが資本参加している。店舗に設置したカメラやセンサーで客が選んだ商品を自動で認識する独自の無人決済システムを手掛けており、無人コンビニの実験店などで導入されている。
グローリーはこのほどTTGに少額出資した。出資額や出資比率は明らかにしていない。グローリーは貨幣の識別技術を応用し顔認証や物体の認識の独自技術を持っている。TTGの無人決済システムと連携させることで、客が手に取った商品の識別力を高めたり、顧客の属性や買い物行動を分析したりするといったシナジー効果を想定している。
グローリーの主力事業である貨幣処理機は金融機関の店舗統廃合やキャッシュレス化の進展という逆風が吹いている。一方で新型コロナウイルス禍で非接触の決済サービスや無人店舗が注目を集めている。グローリーは自らも顔認証による決済サービスを2021年度中に事業化する方針で、市場拡大が見込まれる無人決済市場を多面的に開拓していく方針。