ダイキン、飲食店向け空調でサブスク 月額1万円で

ダイキン工業は12日、初期費用なしで空調機器を月額利用できる飲食店向けサブスクリプション(定額課金)サービスを5月27日に始めると発表した。利用料は1台あたり月1万円程度となる見通し。新型コロナウイルス禍で手元資金の確保を進めたい飲食店などが増えている。50万~100万円程度とされる初期費用のかからない新サービスで需要を開拓する。
三井住友ファイナンス&リース、SMFLレンタルと共同で「ジアスコネクト」というサービスを始める。利用者は機器や設置工事などの初期費用や修理費用、管理のサポート費用などを月額利用料として支払う。導入機器などによって異なるが、月額利用料は1万円前後となる見通し。2025年には店舗・オフィス向け販売の1割程度を占める目標を掲げる。
冷媒漏れや機器の異常を検知し、利用者に通知する仕組みも導入する。月額利用料とは別に追加メニューとして、フィルターの掃除代行や熱交換器の洗浄、消耗部品の交換などを用意する。
ファイナンスリースと異なり、契約期間中に中途解約することもできるとする。契約期間は3~7年で、更新の際には最新機種に入れ替えが可能だ。省エネ性能の進展で、電気代の節約につながる。
コロナ禍で急に営業に制限がかかるリスクから、飲食店や宿泊業者、小売店などは手元資金を厚めに持つ傾向が強まっている。初期費用のかからない機器導入への需要は高いとみており、長期的には店舗・オフィス向け販売の半分程度まで比率を高める考えだ。