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元医師が父殺害で無罪主張 京都地裁、ALS事件は分離

(更新)

ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性患者に対する嘱託殺人罪などで起訴された元医師、山本直樹被告(45)が母親らと共謀し、2011年に父親を殺害したとする殺人罪の裁判員裁判初公判が12日、京都地裁(川上宏裁判長)で開かれた。山本被告は「殺害したことはない」と起訴状の内容を否認した。弁護側は「共謀もしていないし、殺害もしていない」として無罪を主張した。

地裁はALS患者の嘱託殺人罪などについては分離して裁判官のみで審理する。12日は、一連の事件で初めての公判となった。

検察側は冒頭陳述で、山本被告らがメールを通じて父親の殺害計画を立てたとし、動機は「厄介払いのため」だと指摘した。偽造した死亡診断書で火葬許可証を入手し、火葬したと説明した。父親は精神疾患で長野県内の病院に入院しており、退院させて連れ出したという。

弁護側は、殺害計画を立てていたと認めた上で山本被告は計画をやめる決意をしていたと主張。共に殺人罪で起訴された知人の医師、大久保愉一被告(44)が単独で実行したと訴えた。

起訴状などによると、山本被告は母親の淳子被告(78)、大久保被告と共謀。11年3月5日、父親の靖さん(当時77)を病院から連れ出し、東京都内のアパート一室などで同日、不詳の手段で殺害したとされる。

嘱託殺人罪の起訴状によると、山本被告と大久保被告は19年11月30日、ALS患者の林優里さん(当時51)から依頼を受けて薬物を注入し、死亡させたとしている。〔共同〕

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