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120人超犠牲、台風19号2年で追悼式 「後世に語る使命」

(更新)

記録的な豪雨で13都県の120人超が犠牲となった2019年の台風19号(東日本台風)は12日、上陸から2年を迎えた。宮城県丸森町では犠牲者の追悼式が開かれ、遺族らは「忘れずに語るのが残された者の使命」と教訓の継承を誓った。各被災地の計5千人超が仮住まいを強いられ、生活再建は依然途上にある。

災害関連死を含め11人が死亡、1人が行方不明となった丸森町の丸森まちづくりセンターでは午前10時に式が始まり、80人が黙とうした。土石流で母や姉ら親族3人を亡くし、妹が行方不明になった天野民子さん(70)は「悲しんでばかりでは亡くなった方々も悲しむのではないか。あの災害を忘れず後世に語り、少しでも前を向いて進んでいくことが残された私たちの使命だ」と訴えた。

保科郷雄町長も「あの日のことを決して忘れず、一日も早く穏やかな日常を取り戻すことができるよう全力を挙げて取り組む」と述べた。

同町では9月末時点で390人が仮設住宅で暮らす。60代の住人は、町が来年度中に建てる災害公営住宅に入る予定だとしながらも「いつ移ることができるのか分からない。地域の復興は進んでいるとは言えない」と話した。

福島県の県庁では午前9時の一斉放送に合わせて職員が黙とう。災害対策課の平野井徹課長は「県に初めて大雨特別警報が出された水害。避難経路の確認など防災意識を高めてほしい」と訴えた。

河川氾濫の被害が大きかった同県いわき市平下平窪地区の公民館では住民約10人が茶話会に参加し、備えを話し合った。主催の被災者支援団体の代表は「建物は直ってきたが心の傷は残っている。寄り添いたい」と話した。

台風19号は静岡県に上陸し関東、東北を縦断。共同通信の集計で災害関連死を含め121人が亡くなり、3人の行方が分かっていない。国によると今月1日時点で、11都県の計5174人がプレハブの仮設住宅や行政が家賃を負担する民間住宅(みなし仮設住宅)で避難生活を続けている。最多の福島県は2218人に上る。〔共同〕

▼2019年の台風19号 19年10月12日午後7時前、静岡県の伊豆半島に上陸して関東、東北を縦断した。記録的な豪雨で阿武隈川や千曲川の堤防が決壊するなどして水害が相次ぎ、土砂災害も多発。災害関連死を含めて120人超が犠牲となり、3万棟を超える住宅が全半壊した。鉄道被害も大きく、長野市の車両センターで水に漬かった北陸新幹線10編成120両が廃車になったほか、各地のローカル線が長期の運休を迫られた。気象庁は後に「令和元年東日本台風」と命名した。〔共同〕

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