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シャープ、呉CEOが6月に社長就任 戴会長は退任

(更新)

シャープは11日、呉柏勲副会長(44)が6月23日付で社長に就任する人事を発表した。呉氏は4月1日付で最高経営責任者(CEO)に就任しており、社長を兼務する。前任のCEOで、シャープの経営再建を主導した戴正呉会長(70)はシャープの取締役からも退任する。新トップの呉社長の下で海外の家電事業を拡大するなど新たな成長戦略に取り組む。

戴会長は台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープを2016年に買収した際に、経営トップに派遣された。コスト削減を徹底してシャープの業績を立て直し、4月に呉氏にCEO職を譲った。戴氏は6月23日付でシャープの取締役からも退任する。野村勝明社長(65)も同日付でシャープの取締役を退任する。戴氏と野村氏はシャープ子会社のトップなどに就き、グループの経営には関与を続ける。

戴氏は16年8月にシャープの社長に就任。社長の決裁が必要な予算の額を数千万~1億円から300万円と大幅に引き下げ、年間の販管費を1000億円規模で圧縮するなどコスト削減に取り組んだ。企業が自由に使えるお金を示すフリーキャッシュフロー(純現金収支)は21年3月期に1905億円と4期ぶりに黒字転換した。

ただアナリストなどからは「成長戦略が見えない」との指摘が多い。22年3月期の純現金収支は437億円の黒字だった。新型コロナ禍前には売上高営業利益率を18年3月期の3.7%から緩やかに上昇させる計画を描いたが、22年3月期の利益率は3.4%にとどまる。11日のオンライン会見で呉氏は「新シャープの成長のために意思決定を一本化する。ヘルスケア家電などで真のグローバル企業を目指す」と強調した。

シャープが11日発表した2022年3月期の連結決算は純利益が前の期比61%増の857億円だった。パソコンやタブレット向けの液晶パネルは円安効果もあり好調だった。ただ、半導体不足などサプライチェーン(供給網)の混乱や原材料費の高騰の影響で、売上高は2月時点の予想を約240億円下回る前の期比3%増の2兆4955億円となり、営業利益も予想を約70億円下回る2%増の847億円にとどまった。

23年3月期の業績予想については「精査のための時間が必要」(同社)として開示を見送った。前期は部材高騰や物流費の高騰で約570億円の営業減益要因になっており「今の状況が続けば厳しい」(野村社長)。呉氏のもと、稼いだキャッシュを成長分野に投じる攻めの経営が求められる。

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