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「立山黒部」で活躍のトロバス 解体免れ長野・扇沢に

北アルプスを貫く山岳観光路「立山黒部アルペンルート」の関電トンネルを走り、2018年に運行を終えたトロリーバス(愛称トロバス)で活躍した最後の1台が、発着していた扇沢駅(長野県大町市)近くの「トロバス記念館」で展示されている。解体する予定だったが、クラウドファンディングで集まった資金で1台が修繕され、扇沢に帰ってきた。

トロバスは黒部ダム完成翌年の1964年に運行を始め、54年間で延べ約6162万人を運んだ。外観はバスだが、架線から取る電気で動き、鉄道の一種「無軌条電車」に分類される。

18年の運行終了後、15台のトロバスは富山県高岡市の解体業者に運び込まれた。大町市は1台だけでも残そうと業者と交渉を続けたが、費用面などで断念。全車両が解体されると思われた。

「解体を待ってもらえないか」。トロバスファンで高岡市の自営業、善光孝さん(58)が立ち上がった。車両が運び込まれた自宅近くの解体業者に処分延期を個人的に交渉し、業者側も解体をしばらく待つことに。

これを受けて大町市はクラウドファンディングで資金を募り、再び保存に向けて動きだした。目標の180万円は3日で達成、最終的に485人から646万5千円が集まった。善光さんは「環境問題などを考えて運行されたトロバスは産業遺産でもあるため、なんとか残してほしかった」と振り返る。

修繕整備を終えた最後のトロバスは扇沢に戻ることに。記念館内には、トンネル内を通るのに必要な運行票や速度標識なども展示されている。

40年近くトロバスの営業や運行に携わり、現在記念館で案内役を務める駒沢博郎さん(72)は「多くのファンの思いが集まって1台が残ってくれた。記念館で鉄道として走ったトロバスの仕組みを知ってもらいたい」と銀色の車体を見つめた。〔共同〕

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