島根・広島・徳島の3国立大学、特例で定員増 文科省
文部科学省は10日、国立大3校の入学定員を2023年度から特例で増員すると発表した。地域振興に取り組む地方国立大を後押しする制度の初適用となり、島根大で40人、広島大で50人、徳島大で30人の増員を認める。
国立大の定員は各大学ごとに文科相の認可で決められており、大学判断だけでは増やせない。政府は20年12月、地方からの人口流出を抑えるための施策として、産業創出や若者の雇用促進につなげる構想がある場合に限って増員を容認する制度導入を決定した。22年度分では2校から構想の申請があったが、同省が審査していずれも認めなかった。
島根大は、先端金属といった材料科学の分野からエネルギー問題の解決に取り組む人材育成を目指す学部を新設する。広島大は地元企業のデジタル化を大学が中心になって進める計画で、徳島大は光工学と医学の専門知識を併せ持って起業も狙える人材を育てる。
今回は申請のあった5校のうち、2校が認められなかった。〔共同〕