日本ハム次期社長「シャウエッセンなどの回復急務」

日本ハムは11日、大阪市内で社長交代に関する記者会見を開いた。4月1日付で社長に昇格する井川伸久副社長は「シャウエッセンなどの主力ブランドの回復が急務だ。さらに付加価値の高い新たなブランドも育てていきたい」と抱負を述べた。
ハムやソーセージなど加工食品事業は原材料高や値上げによる販売の落ち込みなどで業績が低迷している。井川氏は食肉を加えた主力事業で「強みをさらに強くしていく」と既存ブランド強化の方針を強調。生産の省人化や工場の統合などによるコスト削減に加え、「高付加価値な新商品をいかに早くブランド化できるかも直近の課題だ」と述べ、「社員が新しい商品や企画の提案にチャレンジできる仕組みをつくりたい」と意気込みを語った。
井川氏は18年に加工事業本部長に就任し、主力のシャウエッセンについて、社内でタブーとされていた派生商品の展開や電子レンジ調理の解禁、巾着包装の廃止などを主導した。後任となる井川氏について、畑佳秀社長は「既成概念からの脱却という変革をスピードを持って実行してもらった。社長として成長戦略を進め、挑戦できる組織風土にしてもらいたい」と期待を寄せた。
3月には北海道日本ハムファイターズの新たな本拠地となる北海道北広島市の「エスコンフィールド北海道」が開業する。井川氏は「我々にとっては巨額な投資となり、後には引けない。『とことんいくぞ』という気持ちで取り組み、お客さんに愛される球団・球場にしていきたい」と話した。
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