歯ブラシのエビス、若者向けの「プレミアムケア」投入

歯ブラシメーカーのエビス（奈良県大和郡山市）は幅広いヘッドが特徴の主力ブランド「プレミアムケア」で、若者向けの新シリーズを発売した。毛束を収める穴の数を減らしてヘッドを小さくするとともに、ハンドルのデザインをスマートにした。中高年に片寄った顧客層を広げるのが狙い。

新シリーズの名称は「ゼロ・プレミアムケア」。政府は毎年の歯科健診を義務付ける国民皆歯科健診を検討しており、若年層の間でもオーラルケアに対する意識が高まると判断した。希望小売価格（税抜き）は通常のプレミアムケアと同じ350円。

毛束が収まる穴の数は通常のプレミアムケアが48なのに対し、ゼロは35、41、47の3種類。さらにヘッドの四隅を丸めて小さくみえるようにした。ハンドルは断面が八角形で、透明感のある色を採用した。通常の断面は丸みのある四角形をしている。

香りにフォーカスした歯磨き粉も投入した。歯質強化につながるフッ素を多く配合するとともに、若者の嗜好に合わせてシトラスなど3種類の香りを用意した。オープン価格で販売する。

プレミアムケアは歯周病などの予防に関心の高い中高年層の支持が高く、ライオンの「システマ」「クリニカ」、サンスターの「ガム」などに次ぐ売り上げがある。毛をさらに密集させた「ザ・プレミアムケア」、植物由来の原料を用いた「プレミアムケア・エコ」など品ぞろえを広げている。