島津製作所、X線検査装置を刷新 検査時間を短縮

島津製作所は8日、電子部品の品質管理などに使うX線検査装置を刷新して発売した。ソフトウエアの改良で検査時間を8割縮めたほか、撮影する画像を高画質化した。合わせて同装置の高額な消耗品を対象とする従量課金サービスも始めた。
発売した装置は対象物の外観撮影とX線照射を自動化し、それぞれを手動で行っていた従来機と比べて検査時間を23秒から5秒に短縮させた。撮影できる画質の異なる2機種を用意しており、高価格モデルでは解像度を3倍とした。
高額な消耗品となる「X線管球」については、従量課金のサービスを設けた。利用者は年額の基本料金に加え、X線の照射時間に応じて料金を支払う。島津の分析計測製品では、初の従量課金サービスとなる。
顧客がサービスを導入した場合、装置に取り付けたあらゆるモノがネットにつながる「IoT」センサーで故障を検知し、すぐに正常品と交換できるようにする。
装置は、画質の異なる2530万円と2398万円の2タイプを用意した。今後1年間で、120台の販売を目標とする。