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熱海土石流、国道や道路分断 介護や教育など生活直撃

(更新)

静岡県熱海市伊豆山の大規模土石流は約2キロ下の港まで届き、地域の大動脈ともいえる国道135号や山側の主要道路を分断した。8日で発生から6日目。本格復旧のめどは立っておらず、介護や教育など市民の日常生活に支障が出始めている。

「息子が向こうにいる」「病院に行きたいのですが」。国道135号の北側の通行止め地点に立つ警備員の男性(62)は、南側への通行を希望するドライバーから1日に20~30件ものクレームや問い合わせを受けると明かす。切実な事情を訴えられても「丁重に断っている」という。

3日午前10時半ごろ起きた土石流は、急勾配の傾斜を多くの住宅を押し流しながら伊豆山港に到達。がれきや土砂の除去が進まず、地域の南北を結ぶ道路は断たれたままになっている。車で被災地を越えて南北を往来するには、西側の峠経由で大きく迂回するしかない。

「すぐそこにある介護施設を利用できず、困っている」。被災地の南側に1人で暮らす男性(79)は、訪問介護で食事を提供してもらっていたが、土石流があった3日以降はサービスが止まっている。施設まで車を運転して行くこともあったが、北側にあるため、それも難しくなった。

近くのスーパーへ買い物に行けず、自宅に残った食料でしのいでいる。北側に住む親しい友人にも会えなくなったという。

南側に住む男性(70)は、管理を任されている北側のマンションまで普段は車で10分程度の距離だが、被災後は1時間近くかけて通勤。JR熱海駅から電車で湯河原駅まで移動し、さらにタクシーでレンタカー店に向かい、車を借りてようやくマンションに着く。男性は「復旧には1カ月は必要なんじゃないかな」と疲れ切った様子で話した。

市教育委員会によると、被災地の北側に市立伊豆山小、南側に市立熱海中がある。校区は南北をまたぐため、多くの児童生徒が通学困難になっているという。保護者の協力を得て迂回ルートで送迎してもらう案も出ているが、担当者は「どう対応するか検討を重ねている」と話した。

現場に近く、のり面が崩壊して通行止めになっていた海岸沿いの有料道路「熱海ビーチライン」は8日から10日午後5時まで、緊急車両と地元住民の車両に限り通行が再開された。〔共同〕

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