田辺三菱の子会社、コロナワクチン最終治験で有効性確認

田辺三菱製薬は7日、カナダの子会社が開発中の植物由来の新型コロナウイルスワクチンについて、カナダや米国など6カ国で実施中の最終段階の臨床試験(治験)の中間解析で、良好な有効性と安全性を確認したと発表した。カナダで月内に承認申請する。日本では今回得たデータと国内で実施中の治験の結果を踏まえ、2022年3月の承認申請を目指している。
最終段階の治験は、18歳以上の約2万4000人を対象に行っている。プラセボ(偽薬)との比較では、71%の発症予防効果があった。感染力が高い変異型「デルタ型」に限ると75%だった。重篤な副作用も確認されず、2回目接種後の軽度の発熱頻度は1割に満たなかったという。田辺三菱は米国や英国などでも数カ月以内に承認申請する方針だ。
子会社のメディカゴが生育の早いタバコ属の植物からワクチンをつくる技術の開発を進めている。植物にウイルスの遺伝子を組み込み、葉からワクチンの成分を抽出する。植物からヒト用のワクチンをつくる初の事例になる。

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