日本電産の永守重信氏「平均賃金7%増」 グループ全体で - 日本経済新聞
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日本電産の永守重信氏「平均賃金7%増」 グループ全体で

日本電産の永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は7日、「この春から日本電産グループの平均賃金を7%上げる」と話した。出身地の京都府向日市に寄贈した市民会館の開館に合わせた記者会見で言及した。永守氏は「人によっては20〜30%のアップとなる」と述べた。同社の2023年3月期の連結売上高が初めて2兆円を超えるメドがついた点などを考慮した。

永守氏はこれまでも25年までにグループ全体の平均給与を3割引き上げる方針を示してきた。日本電産は23年3月期の純利益見通しを大幅に下方修正したが、売上高では過去最高の見込み。物価上昇の影響を受ける社員の生活も考慮したとみられる。

永守氏は約32億円の私財を投じ、向日市に「永守重信市民会館」を建てた。同市内では研究開発拠点「ニデックパーク」の建設も進めており、全国のグループ会社の技術者らを集めて「5千人が働く拠点とする」と話した。

開発拠点を広げていくことで同市の税収増にも貢献すると強調。4月からの新社名となるニデックを念頭に「将来的には市の名前を変えてほしいと思っている。『ニデック市』だな」と述べ、笑いを誘う一幕もあった。

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賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。

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