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古墳の国際性、学芸員が解説 堺市博物館の動画

おでかけスポット ステイホーム編

今年3月のリニューアルで馬形埴輪(はにわ)の復元模型などが見どころに

堺市博物館は今月初め、特別展「海を越えたつながり」を紹介するユーチューブ動画を公開した。大阪府に緊急事態宣言が出た4月25日から臨時休館を余儀なくされたためだ。世界遺産の大山古墳(仁徳天皇陵)の間近にある博物館だけに、古墳にまつわる国際的な交流を取り上げている。

「朝鮮半島の南部に『コフン半島』があり、古墳の石室が日本の九州とよく似ています」

「コフン半島って面白い名前ですね」

「古墳ではなく、高興と書いて韓国語でコフンと読みます。日本で作られたとみられる甲冑(かっちゅう)も見つかりました」

2人の学芸員が動画で特別展を紹介

動画では2人の女性学芸員が対話しながら説明。その一人、橘泉学芸員は「来館できなかった人にも最新の調査成果を見てほしかった」と動画作成の思いを語る。

常設展も白神典之学芸員が動画で解説。3世紀に奈良で始まった古墳築造が後に大阪に移った理由を「埋葬された人の力を誇示するため、海から見える場所につくった」と説明する。朝鮮半島からの人々を意識していたという。やはり海との関わりが興味深い。

仁徳陵は墳丘の長さ486㍍と日本最大だが、堺市には日本一がまだある。全長3メートルの「慶長大火縄銃」だ。須藤健一館長が学芸員と対話する動画「館長セレクション」に出てくる。重さ約136キログラム、射程1600メートル。徳川家康が大阪の陣に備えてつくらせたという。

4月下旬からは「住吉祭礼図屏風」などの画像を、米グーグルの「グーグルアーツ&カルチャー」の堺市博物館のページで紹介している。動画ではないが、パソコンの画面をクリックすると、絵巻物を繰り広げるような感覚で高精細な画像を楽しめる。

堺市博物館は古代常設展示エリアなどの工事を終え、3月にリニューアルオープンしたばかり。再び来館者を迎える日が待ち遠しいが、増田達彦学芸課長は「オンライン発信はコロナ終息後も続けていく」と話す。

同博物館の関連施設で、堺出身の千利休と与謝野晶子について展示する「さかい利晶の杜(もり)」もオンラインでの発信に力を入れている。

コロナ禍で問い合わせが増えたスペイン風邪について矢内一磨学芸員が解説。全世界で死者が4000万人に及んだといわれるスペイン風邪に関する晶子の評論を紹介した。政府の対策を批判する一方、子を守る母として死の恐怖を吐露しており、100年の時を超えて言葉が胸に飛び込んでくる。

(塩田宏之)

アクセス JR阪和線の百舌鳥(もず)駅から徒歩約6分。南海バス「堺市博物館前」から徒歩約4分 大仙公園内

開館時間 午前9時30分~午後5時15分。月曜、年末年始休館。緊急事態宣言中は臨時休館。

観覧料 一般200円、高校・大学生100円。小・中学生50円。

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