漁船転覆でロシア航海士逮捕 業過致死容疑、北海道

北海道紋別市沖で、紋別漁協所属の毛ガニ漁船「第8北幸丸」(9.7トン)とロシア船「AMUR」(アムール、662トン)が衝突し、転覆した北幸丸の乗組員3人が死亡した事故で、紋別海上保安部は7日、業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで、ロシア船の当直責任者だった3等航海士のドブリアンスキー・パーベル容疑者(38)を逮捕した。
逮捕容疑は5月26日午前6時ごろ、紋別市沖のオホーツク海をロシア船で航行中、衝突回避の義務を怠り、操業中だった北幸丸と衝突。転覆させ、乗組員3人を死亡させた疑い。
現場付近は当時、海上濃霧警報が出て見通しが悪く、視界は500メートル以下だったとみられる。事故後、北幸丸側は海保に「操業中で、海中にロープを張って動けない状態だった。ロシア船が衝突してきた」と説明。ロシア連邦捜査委員会は「日本の漁船は霧で視界が悪い中、信号を出していなかった」との声明を出した。
北幸丸側は5月31日、賠償金の担保としてロシア船の差し押さえを旭川地裁に求め、6月2日、地裁が差し押さえた。
〔共同〕