大阪府「まん延防止」延長要請を決定 感染再拡大の兆候
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大阪府は7日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、11日で期限を迎える緊急事態宣言に準じた措置を取れる「まん延防止等重点措置」の延長を政府に要請することを決めた。人出の増加に加え、若者の感染者が増えるなど感染再拡大の兆候がみられるとして、徹底した感染対策を続ける必要があると判断した。
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吉村洋文知事は会議で感染状況について「増加のトレンドに入っており、増加のスピードをできるだけ抑えることが重要だ」と述べた。希望する高齢者のワクチン接種が完了する見込みの7月末までは「大きな波を起こさせない努力をすることが重要だ」とも強調した。府の要請を踏まえ、政府は重点措置を延長するか解除するか最終判断する。
府は重点措置の適用地域で、飲食店の酒類提供は条件付きで午後7時まで容認し、午後8時までの営業時間短縮を要請している。政府が重点措置を巡る方針を決めた後、府は改めて対策本部会議を開き、12日以降の要請内容を決める方針だ。
大阪府内では3回目の緊急事態宣言を経て感染状況は大幅に改善した。政府の分科会が示す感染状況の指標では、人口10万人あたりの直近1週間の新規感染者数は6日時点で4段階のうち下から2番目の「ステージ2」以下の水準(15人未満)となる8.95人となった。
ただ、重点措置移行後は人出が増加し、足元で新規感染者数は増加に転じている。直近1週間の新規感染者数は7月6日時点で789人と、6月29日時点(686人)から増えている。感染力が強いインド型(デルタ株)の確認状況も踏まえ、吉村氏は「感染再拡大の兆候がみられる」との見方を示していた。