税務署元副署長が税理士に暴言、減給処分 大阪国税局
大阪国税局奈良税務署(奈良市)の副署長だった50代の男性職員が9月、近畿税理士会奈良支部との懇親会で酒に酔い、女性税理士に「殺すぞ」などと暴言を吐き、背中などを複数回たたいていたことが4日、関係者への取材で分かった。大阪国税局は同日、職員を減給10分の2(3カ月)とする懲戒処分を発表した。
副署長だった職員は9月21日付で大阪国税局総務部付に異動。内部調査に対し「酒に酔っていて不適切な言動に及んだことなどを全く覚えていない」と説明している。
複数の関係者によると、懇親会は9月12日夕に奈良市内であり、税務署側から元副署長を含む4人、税理士会側から14人が参加した。元副署長は開始から約40分後に女性税理士に「殺すぞ」「追放する」などの暴言を繰り返し、背中や肩などを平手でたたくなどした。相当量の日本酒を飲んでいたとされる。
元副署長は税理士会の協力を得て開催している確定申告の相談会の運営について不満があったという。女性税理士は税理士会側の担当だった。
大阪国税局の河合和浩・国税広報広聴室長は「税務行政に対する信頼を損なうことになり、深くおわびする。職員の綱紀の厳正な保持について、より一層徹底を図っていく」などとコメントした。