奈良県知事が5選出馬表明 元総務官僚と保守分裂か
(更新)

奈良県の荒井正吾知事(77)は4日の年頭記者会見で、任期満了に伴う4月の知事選に5回目の当選を目指して無所属で立候補する意向を表明した。自民党奈良県連に推薦を申請。知事選には元総務官僚の平木省氏(48)も出馬表明し、自民に推薦を求めている。保守分裂となる可能性が出ており、県連は今後、対応を協議する。
知事選への態度表明は2人目で、日本維新の会と共産党もそれぞれ候補者の擁立を検討している。会見で荒井氏は、県内設置方針のリニア中央新幹線駅整備に触れ「次の4年のかじ取りは極めて大事だ」と強調。自民以外の政党にも支援を呼びかける考えを示した。
荒井氏は運輸省(現国土交通省)出身。海上保安庁長官などを歴任し、2001年の参院選で自民党から立候補し初当選、07年に知事に転じた。新型コロナウイルス対応では緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用に否定的な態度を貫き、県内の首長らと激しく対立する場面もあった。
全国知事会などによると、荒井氏は都道府県知事で2番目に高齢。最年長の広瀬勝貞大分県知事(80)は今春の知事選への不出馬を表明している。〔共同〕