飲酒検知器、来春義務化へ 白ナンバー34万事業者
千葉県八街市で小学生5人が飲酒運転の大型トラックにはねられ死傷した事故を受け、警察庁は2日、「白ナンバー」の事業者に対し、アルコール検知器によるドライバーの飲酒検査を義務付ける道路交通法施行規則の改正案をまとめた。パブリックコメント(意見公募)を3日~10月2日まで受け付け、来年4月施行を目指す。
警察庁によると、2021年3月末現在、安全運転管理者を選任して警察に届け出ている白ナンバーの事業者は全国に約34万あり、管理下にあるドライバーは約782万人。規則改正で全ての事業者に検知器検査が義務化される。
改正案では、検査は運転前と運転後に実施し、検査内容は記録し1年間保存する。違反すれば安全運転管理者が解任される可能性がある。
八街市で事故を起こした梅沢洋被告(60)=自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪で起訴=の大型トラックは、自社の荷物を運ぶ白ナンバーだった。
義務化の対象は、白ナンバーの車を5台以上か、定員11人以上の車を1台以上使う事業者。道交法では、安全運転管理者を置き、ドライバーの飲酒や体調確認を求めているが、具体的な方法は明記されていなかった。
有償で荷物を運ぶ「緑ナンバー」事業者は、貨物自動車運送事業法で検知器検査が義務付けられている。〔共同〕