感染症に特化 博物館開館 野口英世の故郷・福島に

世界的な細菌学者、野口英世の故郷、福島県猪苗代町にペストや新型コロナウイルスなどと人類の闘いを伝える「野口英世記念感染症ミュージアム」が1日、開館した。運営する野口英世記念会によると、感染症に特化した常設展示施設は日本初という。理事長は「感染症を正しく知り、正しく行動するきっかけにしてほしい」と話す。
展示は2部構成。第1部は細菌学を発展させたパスツールやコッホの業績を示しながら、発症メカニズムなど感染症の基礎知識を説明する。
第2部は野口が研究した黄熱病など感染症の歴史をたどる。コロナ禍で脚光を浴びたワクチン開発技術も紹介。未知の感染症には人・動物・環境を一体的に守る「ワンヘルス」の理念で立ち向かうべきだとしている。
1日は町民が無料招待された。見学した一人は「町の偉人から継承されてきた感染症研究の成果を知れてうれしい」と話した。
〔共同〕