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近畿景況感、コロナ禍からの回復鈍化 日銀6月短観

日銀大阪支店が1日発表した近畿2府4県の6月の企業短期経済観測調査(短観)は、全産業の業況判断指数(DI)が1と、3月調査から横ばいとなった。原材料高に伴う製造業の景況悪化が、新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、好調が続く非製造業の経済回復を相殺する構図が鮮明となっている。

業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」を引いた値。回答期間は5月30日~6月30日で、調査対象企業は1398社。回答率は99.1%だった。

製造業の業況判断DIはマイナス1と6ポイント低下した。ウクライナ情勢の混乱に伴う資源高に加え、中国・上海でのロックダウン(都市封鎖)の影響が直撃。木材・木製品と鉄鋼、非鉄金属など素材業種での悪化が目立った。

非製造業の業況判断DIは6ポイント上昇の3だった。建設と情報通信を除く7業種が改善。コロナ禍で業績の落ち込みが激しかった対個人サービスや宿泊・飲食サービスでは、DIの上昇幅がそれぞれ21、33にのぼった。

先行きの業況判断DIは製造業・非製造業とも悪化し、非製造業はマイナスに転じる見通しだ。日銀大阪支店の山田哲也課長は「資源高の影響はあるが、投資マインドまでは崩れていない。そこまで心配するような内容ではない」と指摘する。

原材料高が続く中、中小企業が価格転嫁を続けられるかは不透明だ。仕入れ価格が「上昇」とする企業の割合から「下落」を引いた仕入れ価格判断DIは、中小製造業で11ポイント上昇の84と、3月調査に続き過去最高を更新した。上昇幅は販売価格判断DIよりも3ポイント大きく、価格転嫁の余地はなお大きい。

企業による仕入れ価格だけでなく、身近な商品で値上げが続き、消費者物価指数(CPI)も上昇が続く。関西の5月のCPI上昇率は前年同月比1.7%(生鮮食品除く)と前月(1.9%)より鈍化したものの、引き続き高水準が続く。

外国為替市場では円安・ドル高の動きが落ち着く気配はなく、輸入物価の上昇がさらに景況感を押し下げる可能性もある。物価高による実体経済への影響を注視しなければならない局面は当面続きそうだ。

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