警護計画の事前審査1300件、警察庁 安倍元首相銃撃半年 - 日本経済新聞
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警護計画の事前審査1300件、警察庁 安倍元首相銃撃半年

(更新)

安倍晋三元首相の銃撃事件後、警察庁が運用を始めた都道府県警の要人警護計画の事前審査が、2022年12月末までの4カ月間で約1300件に上ったことが分かった。事前審査は、都道府県警に事実上作成が委ねられていた警護計画に国が関与して態勢強化につなげるのが狙い。事件発生から8日で半年。警察の信頼回復に向けた取り組みは緒に就いたばかりだ。

奈良県警は7日までに、殺人容疑で送検した山上徹也容疑者(42)を銃刀法違反容疑で追送検した。押収した手製銃は銃刀法が発射や所持を禁じる「拳銃等」に当たると判断した。容疑者は事件当時の精神状態を調べるため鑑定留置中で、期限は1月10日。奈良地検は鑑定結果を踏まえて容疑者の責任能力の有無を判断する方針だ。

事前審査は事件を受けた警察庁の要人警護見直し策の柱の一つ。従来は都道府県警がつくった計画内容を事前報告する運用ではなかった。奈良県警による安倍氏の警護計画に不備があった反省を踏まえ、原則として同庁が確認して必要に応じて修正を指示する方式に改めた。

関係者によると、修正を求めた点は警護員の配置や周辺警戒・交通規制にあたる警察官の増員といった内容が多い。1件の計画の修正作業に数日かかる場合もあるという。

新たな運用は22年8月下旬に始め、事件前に約10人だった警護担当の陣容を増やしながら事前審査に対応。同年11月からは、要人警護と皇室の警衛に専従する課を新設し、警護担当を従来の約3倍に拡充した。

安倍氏は22年7月8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前の路上で、街頭演説中に銃撃されて死亡した。

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2022年7月8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅近くの路上で発生した安倍晋三元首相銃撃事件。亡くなった安倍元首相の国葬が9月27日に日本武道館で行われました。首相経験者の国葬は1967年の吉田茂元首相以来、戦後2例目。最新ニュースや速報をまとめました。

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