トヨタ販売店を家宅捜索 車検不正問題で愛知県警
(更新)
トヨタ自動車の販売店で車検の不正が相次いだ問題で、愛知県警が最初に不正が見つかったネッツトヨタ愛知(名古屋市)の店舗「プラザ豊橋」(愛知県豊橋市)を道路運送車両法違反と虚偽有印公文書作成容疑で家宅捜索していたことが30日、関係者への取材で分かった。捜索は8月20日。
県警は組織ぐるみだった疑いがあるとみて、店舗内での指揮系統や、ネッツトヨタ愛知からの指示の有無を調べる。ネッツトヨタ愛知の担当者は「真摯に対応し、捜査に全面的に協力する」としている。
プラザ豊橋では、2018年から21年にかけて約5200台の車検で法令違反があったことが今年3月に判明。速度計の試験などを行わないまま保安基準適合証を作成し、車検に合格させていた。中部運輸局はこの店の民間車検場の指定を取り消している。
その後、別の販売店でも同様の不正が発覚し、トヨタが全国調査。9月29日には、直営や系列の販売会社15社16店舗で車検不正があったとする調査結果を公表した。トヨタの表彰制度に沿って販売店が車検台数を競った結果、現場に過剰な負担がかかり、法令が軽視されたという。
再発防止のため、表彰制度は過程や質を確認できるように見直し、現場の負荷軽減につながる機器や設備の導入も進める。〔共同〕
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