東北の復興、沿岸部ににぎわい戻らず 仙台圏と人口明暗
東日本大震災「復興のジレンマ」㊦
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2月下旬、仙台市南部の「あすと長町こぶたの城こども園」(最大定員63人)は子どもたちの笑い声であふれていた。夕方も送迎役の両親らでひっきりなしに人が出入りする。東日本大震災前から園を経営する菅田秀子園長(59)は「見違えるほどにぎやかになった」と驚く。
開園した2008年当時、周囲に高い建物はなく、近隣には他に保育所もなかった。今や新築マンションや大型商業施設が林立。仙台駅まで電車などで約10分...
東日本大震災から12年となった被災地。インフラ整備や原発、防災、そして地域に生きる人々の現在とこれからをテーマにした記事をお届けします。