ワクチン接種「施設提供可能」350大学 文科省調査
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文部科学省は28日、新型コロナウイルスのワクチンの接種会場として施設を提供できるとした大学が350校あったと発表した。接種の加速に向け、6月半ばから順次、大学の施設や医療人材を自治体での接種に活用していく。
文科省が全国の国公私立大学に接種会場としてキャンパスなどを提供できるか調査したところ、26日時点で350校が提供可能と回答した。提供可能なキャンパス数は497カ所だった。
同日時点ですでにキャンパスを接種会場として提供している大学や自治体からの協力要請を受けている大学は69校で、85カ所のキャンパスが該当した。大学病院などから医療スタッフの派遣を実施または予定している大学は47校だった。
菅義偉首相と萩生田光一文科相は米モデルナ製ワクチンの接種会場に大学を活用することで一致している。萩生田氏は28日の閣議後の記者会見で「大学がワクチン接種に協力する場合の責任体制、会場の運営方法、接種者の情報管理、事務費用の負担などについて早急に関係省庁と調整を進める」と述べた。
協力する大学の教員や学生の接種が可能かどうかについても調整するとした。
文科省によると、千葉大はすでに自治体の要請を受けて東京都墨田区のキャンパスを提供しており、1日あたり最大120人の接種を実施している。東北大は大学病院の臨時診療所としてワクチン接種センターを立ち上げ、医師を1日あたり最大15人配置している。

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