母親に懲役6年6月 乳児放置死、さいたま地裁
埼玉県美里町で2020年9月、あごの骨折でミルクが飲めない生後3カ月の四女を自宅に放置し死亡させたとして、保護責任者遺棄致死罪などに問われた母親、金井あずさ被告(30)の裁判員裁判で、さいたま地裁は26日、懲役6年6月(求刑懲役8年)の判決を言い渡した。
北村和裁判長は判決理由で、金井被告は四女の体重が増えていないことに気付いていたと指摘。「ミルクの飲みが悪く、体調が悪化していることを認識しながら、数週間にわたり医師による治療を受けさせなかった。態様は悪質」と述べた。
判決によると、金井被告は、20年8月ごろに骨折でミルクを飲むのが困難になり、肋骨も折れていた四女の喜空ちゃんを医師の治療を受けさせず放置し、9月11日ごろ、全身機能障害で死亡させた。
さいたま地裁は22年10月、同罪などで父親の裕喜被告に懲役10年の判決を言い渡した。被告側は11月に控訴している。〔共同〕