工藤会ナンバー3に無期懲役 6襲撃事件関与認定、福岡
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元福岡県警警部銃撃など6つの市民襲撃事件に関わったとして、組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)ナンバー3の菊地敬吾被告(50)に福岡地裁は26日、6事件全ての関与を認め、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。弁護側は無罪を主張していた。
伊藤寛樹裁判長は判決理由で「一般市民が凶行にさらされた上、身勝手な着想での報復を企てるなど、悪質性が高い」と指摘した。
判決によると、工藤会の活動として、トップの総裁、野村悟被告(76)の意思決定のもと、ナンバー2の会長、田上不美夫被告(66)らと共謀し、2012年の元福岡県警警部銃撃、13年の看護師襲撃、14年の歯科医襲撃事件に関与した。
また、暴力団排除を示す「標章」を掲げたスナック経営者の襲撃などでは、事件を計画し、組員に指揮命令した。
野村被告と田上被告は、菊地被告と共謀した3事件と1998年の元漁協組合長射殺事件で、それぞれ死刑と無期懲役の判決を受け、控訴している。〔共同〕