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シカの目撃情報、スマホで共有 農作物被害の対策活用

シカの目撃情報をスマートフォンに入力してもらい、インターネット上の地図に集約する「シカ情報マップ」が、農作物被害などに苦しむ地域の住民に注目されている。山林に入って個体数を確認する従来の調査法より低コストで広範囲をカバーできる利点があり、過去5年間の目撃情報は約1万6千件に上る。

システムは、愛知県森林・林業技術センター(新城市)や森林総合研究所(茨城県つくば市)などが開発。2017年に一般公開が始まった。一般の人がサイト上の地図に頭数や雌雄の別を入力。手元にスマホがあれば、誰でもいつでも全国の情報を閲覧できる。

シカの分布に関する調査はこれまで行政や研究機関が担ってきた。調査員が山林に入って個体数や痕跡を確認するか、住民や林業関係者にアンケートを取る方法が主流で、労力がかかり、広範囲の調査が難しいといった欠点があった。

愛知県内で寄せられた約2400件の目撃情報は、県が実地調査や猟師らへの聞き取りから推計した生息状況とほぼ一致。シカ情報マップの精度の高さを裏付けた。

人里に近づくシカが増えれば農作物や商業林が荒らされるほか、交通事故の危険も増す。国土交通省によると、国が管理する国道での死骸処理件数は20年度に5310件を記録。19年度から260件増えた。多くが車と衝突して死んだとみられるという。

センターは出没地点での重点的な捕獲や電気柵の設置などを提言。新城市では、住民らがデータを基に衝突事故発生場所をまとめた「ハザードマップ」を作成、注意喚起を図る取り組みを始めた。

システムの開発に携わった森林総研の岡輝樹四国支所長は「過疎化が進めば従来の情報収集は難しくなる。ハイカーや渓流釣り客などの目が貴重な情報源になる」と指摘。ツキノワグマなど他の野生鳥獣の個体数管理にも応用できる可能性があるとしている。〔共同〕

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