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「訴え続ける」 被爆者ら、核禁止条約会議で議論後押し

【ウィーン=共同】核兵器禁止条約の第1回締約国会議が21~23日、オーストリアの首都ウィーンで開かれた。日本政府が不在の中、現地入りした日本の被爆者や若者らは同じ志を持つ世界の人々と共に議論を後押し。「核廃絶を訴え続ける」。関連イベントも含めたウィーンでの「核禁ウイーク」を走り抜けた。

「自分がどんな人生を歩んできたか、残すことができない。このような死が人間として認められますか」

締約国会議開幕前日の20日「核兵器の非人道性に関する国際会議」で、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の木戸季市事務局長(82)は時折声を詰まらせ「核は絶対悪」とスピーチした。締約国会議も傍聴し、若者に体験を語った。

「あの日命を奪われた人や、被爆者の先輩たちの顔が浮かんだ。導かれてここまで来た」と振り返った木戸さん。「二度と被爆者をつくらないことに人生をかけると、改めて決意させられた」。笑顔を見せた。

長崎県雲仙市の宮田隆さん(82)は「長崎の被爆者です」と英語で書いた手作りのビブス(ベスト状の衣服)を身に着け、イベントや街歩きで対話を重ねた。「広く知ってもらえた。これからも活動を途切れさせないよう頑張りたい」

新型コロナウイルス禍が収束せず、これまでの国際会議と比べ被爆者の姿は少なかった。代わりに存在感を発揮したのは、次世代の人たちだ。「長崎県被爆者手帳友の会」の運営に携わる被爆2世の井原和洋さん(64)は宮田さんに同行。40カ国以上の人々と交流した。

核保有国が核実験を繰り返した南太平洋やカザフスタンの参加者と気持ちが通じ合った気がする一方、原爆投下から約77年続く被害が十分に伝わっていないと感じた。「条約は前進すると思うが、原点は被爆者の苦しみだということを忘れてはいけない」と誓った。

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