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記述式や英語民間試験「困難」 共通テストで有識者会議

(更新)

2025年以降の大学入学共通テストをめぐり、文部科学省の有識者会議は22日、記述式問題と英語民間試験の導入について「実現は困難」とする提言案を示した。代わりに各大学の個別入試での推進を求める。入試改革の目玉だったが、文科省は近くまとまる提言を踏まえ、夏までに正式に断念を決める。

同会議は5月の前回会合までに導入を見送る方向で一致していた。

22日の会合で示された提言案は、共通テストでの記述式問題の採用に向け、①質の高い採点ができる人材を確保できるか②受験生が正確に自己採点できるか――といった課題が解決できないと指摘した。

提言案に「一定の意義はあるが、実現は困難と言わざるを得ない」と明記し、マーク式問題の枠組みで思考力などを問う出題を模索するのが適切と結論づけた。

英語の民間試験に関しては「読む・書く・聞く・話す」の英語4技能はグローバル化に対応する上で欠かせないとした。しかし、受験会場の地域間格差や受験料などの経済的な事情で不公平が生じるとして、「飛躍的な進展がない限り困難」と見送りを求めた。

そのうえで、提言案は共通テストでの導入を断念する代わりに、各大学の個別入試で記述式問題と英語民間試験を活用するのが望ましいとの内容を盛り込んだ。

実際に個別入試に導入されるかは未知数だ。

文科省が20年に実施した調査によると、記述式問題はほぼ全ての国立大が出題していたが、私立大は54.1%にとどまった。定員300人未満の私立大では66.9%が出題した一方、千人以上では43.5%。規模が大きくなるほど採点に手間のかかる出題形式を避ける傾向が確認された。

英語民間試験も一般入試での採用は低調で、個別入試で活用していたのは大学全体の2割にとどまる。活用を広げるには、共通テストでの導入と同様に受験機会の格差を解消することが欠かせない。

大学入試の在り方をめぐっては、文科相の諮問機関・中央教育審議会が14年の答申で「知識偏重」だった従来の大学入試センター試験に変わり、「思考力・判断力・表現力」を評価する新たなテストが必要と指摘。記述式問題の導入と英語4技能を見る民間試験の活用を掲げた。

文科省は21年1月の第1回共通テストでの実現を目指し、検討を進めていたが、19年に断念。新学習指導要領で学ぶ現在の中学生が受験する25年1月以降の試験での導入に向けて導入の可能性を探っていたが、再び見送ることになった。

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