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ネット中傷に懲役刑 法制審が答申、侮辱罪厳罰化へ

(更新)

法制審議会(会長・井田良中央大大学院教授)は21日、インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷対策で刑法の「侮辱罪」に懲役刑を追加する要綱を古川禎久法相に答申した。保釈された刑事被告人らの逃亡を防止する刑事訴訟法や刑法改正案の要綱も答申。海外逃亡防止の必要がある場合に全地球測位システム(GPS)端末を装着させる制度を創設する。法務省は法案提出に向け作業を急ぐ。

侮辱罪はネット中傷の深刻化を受けて検討。リアリティー番組に出演した女子プロレスラー木村花さん(当時22)が、SNS(交流サイト)で中傷被害に遭い、昨年死去。投稿者が侮辱罪で科料9千円の略式命令を受けたが「軽すぎる」と批判が出ていた。

現行の「拘留(30日未満)か科料(1万円未満)」に、「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」を加え、公訴時効も現行の1年から3年に延長される。1907年の刑法制定時以来の大幅な見直しになる。

一方、保釈中の逃亡は2019年、日産自動車元会長、カルロス・ゴーン被告のほか、神奈川県や大阪府でも相次ぎ、対策を諮問されていた。

GPSはプライバシー侵害の懸念がある一方、保釈が拡大すれば過剰な拘束を免れる利点もある。答申は海外逃亡防止に限定し、空港や港などの「所在禁止区域」を設定。無許可の立ち入りや端末取り外しは1年以下の懲役となる。

ほかに①裁判所の召喚に応じず公判に来ない「不出頭罪」②許可なく所定期間を超えて制限住居を離れる「制限住居離脱罪」――も新設し、2年以下の懲役とする。保釈時に裁判所が「監督者」を選任できる制度も設ける。被告との出頭や、生活状況の報告義務を負う。

拘置所や刑務所からに限定されている逃走罪は対象を拡大し、3年以下の懲役と厳罰化。二審判決出廷も、一定の罪で起訴されれば義務とする。

法制審はほかに、国際的なビジネス紛争を中立的な第三者が仲裁人となって解決に導く「国際仲裁」に関する要綱も答申。国際水準に合わせ、仲裁の最終判断が出るまで財産の処分を防ぐ規定などを明確化する。〔共同〕

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